口コミの実態は、体験のない“意見だけの意見”
口コミを否定するわけではありませんが、情報収集の入り口がネット検索や口コミ、人気ランキングとなってしまったいま、人間の鋭い洞察力や直感力は退化しつつあるという専門家の意見があります。
口コミは、たとえばある人が「これはいい」と高い評価を書き込むと、それに共鳴して多くの人が同じような意見を寄せ、拡散していくというもの。「しかし実際に口コミの実態を分析していくと、実際にそれを体験して意見を書き込んでいる人は最初の1人で、あとの人は、最初の人の意見に反応して何かを言っているにすぎない」というのが専門家の見解です。
さらに「使用感は人の置かれた立場や症状によって違うから、口コミの意見はすべての人に当てはまるわけではない」という見方もあります。こういうコミュニケーションには、個々人の体験が綴られているわけではないから、単純に上滑りした意見が重なっているだけ。
「アナログの時代には、井戸端会議の中にも役立つ情報や人の知恵がたくさん詰まっていたから情報交換の役割をそれなりに果たしていた」と言います。
尻馬に乗って騙されない。加害者にはならない
口コミを書き込んでそれを楽しみにしている人は、自分の意見が埋没していくとその場所を離れて、次の口コミ対象(サイト)を探すようになるのだそうです。
最近では、これまでネット上では存在感がなかった医療用ウィッグの分野にも意見が書き込まれるようになりましたが、おそらくそのような人たちが医療用ウィッグに流れてきているのではないかと考えられます。
そこでこのような人たちの尻馬に乗って騙されないような自己防衛策が必須となります。言ってしまえば、医療用ウィッグを使ってもいない人、抗がん剤治療や脱毛で苦しんでもいない健常な人の嘘の意見に騙されない方法が必要になるということです。
以下にその方法のいくつかを書き出しておきます。真剣に医療用ウィッグを探していて、間違いのない製品を探している人は参考にしてください。
嘘の口コミの3つの特徴
- 意見が表面的で一般的な感想→実際には使っていないから、突っ込んだ込んだ意見が書けない。
- 伝えようとすることが曖昧→本当の口コミには、その人なりの怒りや喜び、迷いがあったりするから、1つの事柄について異様に細かく突っ込んで書いているはず。
- いいものなのに人に薦めようという熱意を感じない→自分が苦しんでいるわけではないので、リアル感がまるでない。
本当の意見には異様なほどの細かさがあり、けっこう専門的であったり、内容がくどかったりします。
それはその人が実際にそのポイントで感動したり怒りを覚えたりしたからで、それが意見・口コミというものです。しかし現代ではそのような内容の意見は少なく、上滑りしたものが大半。
まず、「口コミやランキングなど頼りにしない」という信念が大事。ネット上の言葉(口コミ)には嘘が多いという現実を受け入れることが、自分を被害者にしない基本です。