信用できる・できないではなく、利用法を変える
医療用ウィッグの口コミには、いくつかの種類がある。
多くの人は口コミを頼ってメーカー選び・ウィッグ選びをしているが、口コミに対する不信感から、一切あてにしていないという人もいる。ネット社会では匿名が許されていて、それ故、多くの口コミが寄せられるという利点がある一方、誹謗中傷や事実無根の書き込みも多い。
またメーカーや販売店がお金を払って描き込ませているサイトもある。サイト主宰者や人気ランキングの主宰者は、それを運営することでスポンサーから利益を得ている。
そのように考えると、何を信じるかというより、最初から当てにしないという接し方にも一理はある。
ネットで数少ない医療用ウィッグの情報を得ようとしたら、口コミではなくメーカーのサイトに直接アクセスするのが手っ取り早い。
しかしここにも1つの壁や疑問が残っている。そもそもメーカーは、自社の都合のいいところ、製品のすぐれたところしか表明していない。期待して購入してみたら、重たくて着けていられない、アジャスターがすぐにダメになった、人毛はいいというのに半年で毛先がモジャモジャになったといった抗議の口コミもある。
メーカーではこのような批判に対して積極的な公開をしていない。したがって、医療用ウィッグの利用者がそれらを目にすることもない。
どうすれば、より良い買い物に、数少ない医療用ウィッグの口コミや情報を利用できるのだろうか。
電話取材など、口コミ情報の賢い活用の仕方
ネット上の情報に対するおすすめの接し方は、「ネット情報に頼るのではなく、ネット情報を足がかりに自分なりの追跡と検証をする」ということに尽きる。
ネット情報のすべては商業用なので、そもそもそれを信じて購入するという利用者のほうが安易だ。ネットには都合の良い情報と誹謗中傷や陥れるための情報が半数以上はあると思うべきである。
- ネットの口コミを信じるのではなく、足がかりにして裏付けになるような事柄を自分で探してみる。
- ランキングの順位に限っては、うのみにしないほうが良い。ただしランキングを一覧表だと思えば、特徴やメリット・デメリットなど便利に知ることができる。
- 自分で電話取材を試みてみる。電話での質問のやりとりに対する答え方で、そのメーカーの本気度が分かったりする。
- 電話をするときは、コアな質問を用意しておくと良い。円滑に返答が出てこないメーカーは、品質や機能を疑ったほうが良い。
- 工房と職人を丸抱えするメーカーがベスト。その場で細かな質問や疑問にも答えてもらえる。
- メールでの質問・回答のやりとりでは、メーカーの弱点が見えてこない。取り繕って、うまく返信文を書いてしまう時間的猶予を与えてしまうから。
口コミを信じて後悔してしまう前に、自分の接し方を反省してみるべきだ。うまく活用すれば、自分の情報収集能力がアップして、満足度の高い買い物ができるようになる。