失敗が多いのは医療用ウィッグだけではない現実
ネット上にある口コミサイトに、「医療用ウィッグ選びは失敗する確率が高い」という主旨の書き込みがよく見かけられます。たしかにネットでのウィッグ選びはむずかしいものですが、これはウィッグに限らず、どんなジャンルの商品でも同じ。触れない、試着できないネットの致命的な泣き所です。
お気に入りの服を見つけたとき、試着ができないオンラインショッピングでは、口コミやレビュー、人気ランキングを頼りに、最後は返品を前提にして購入申込をするしかないのです。そのため通販各社では、「返品や交換をいかにスムーズに手続きできるか」、そのシステム再構築が急がれているほどです。
医療用のウィッグや一般用のウィッグでも同じことが言えます。たとえば返品してからもう一度買い直すシステムではなく、その場でサイズ交換や色違い(ヘアカラー)商品への交換をワンクリックで申し込めれば、オンライン側として商機を逃すことがなくなります。“失敗するのは医療用ウィッグだけではない”ということを前提に、どうすれば面倒な思いをすることなくスムーズに購入できるかを考えてみましょう。
口コミで“失敗”と言っている人は選び方の基本から
失敗の原因は選び方の間違えにあります。第1は、見た目やブランド力にとらわれてしまうこと。第2は試着をおろそかにしていること。第3は間違った高級志向、第4はチェックポイントをしっかり押えることです。
見た目やブランドよりも優先させるポイントがある。
見た目は大事でも、キレイすぎるのも問題。不自然に整いすぎたウィッグより、脱毛前の自分の髪型を再現したほうがバレにくく気持ちが落ち着く。その意味では、ほどほどの価格でコスパが高い通販の商品がおすすめ。
試着の時間をたっぷり取って妥協しない。
試着は似合うかどうかがポイントではない。店頭で被ってみるだけではウィッグの機能性はわからない。店頭試着なら30分以上をかけ、軽い運動をさせてもらうべき。通販でなら、日常使いをして1週間はいろいろ試すべき。
高額なブランド品が高品質だとは限らない。
高額な商品は、何にどれくらいのコストがかかっているかが問題。出店費用や維持費、広告宣伝費用は、ウィッグの価格には直接的な関係がない。その分、客は高いお金を払わされているので損だとも言える。
製品チェックのポイントは「機能性」、「フィット感」、「見た目」の順番で。
医療用ウィッグは1年間で2回の抗がん剤治療×2年など、かなり長期に使用する。またリハビリなどでの耐用性も問題になってくる。見た目を優先するのではなく、機能性とフィット感が大事。コレなくしてやる気の維持はむずかしい。
外見に大きな影響をもたらす医療用ウィッグは、脱毛とともに女性のがん患者の悩みの中でつねに5本の指に入るほど大きなものです。したがってウィッグの見た目は非常に大事なものです。またブランドものを手にすることで、自分に対する自信や誇り、やる気を起こす人もいます。そういう女性は無理にショッピングの指向性を変える必要はありません。それも医療用ウィッグのパワーだからです。
購入する際のポイントは上記のような4つがありますが、どのような買物をするにしても、お示しした点だけは再認識して、後悔のない商品を手にするようにしましょう。自分が満足であり後悔がないというのであれば、これまでのスタイルを貫きましょう。「自信こそ妙薬」という医師の言葉もあります。