日本には、「春夏秋冬の入り口」に口コミの旬がある
オタク文化の発信地は日本ですが、いまやそのオタク文化は世界の共有財産になりつつあります。そのオタクの上をいく人に「オタク文化研究の第一人者」と自称する研究家がいます。
その人によると“口コミにも旬がある”ということを長年の研究で立証したのだそうです。ネット上には口コミオタクの人があふれていて、わかりやすく言うと、新製品や新しいサービスが世の中に出てくる春先、夏前、秋、冬のシーズン直前などがその当該期。
「新製品に口コミしてアフィリで儲ける」というビジネスモデルが定着したこともあり、季節頭のこの時期はもっとも旬な口コミがあふれているのだそうです。
したがって真実味のある口コミを利用したり参考にしようと考えている人は、この時期を狙えばガセネタは少ないといいます。では私の必需品となった“医療用ウィッグの口コミの旬”についてはどうでしょうか。
私の経験では医療用ウィッグに旬などないように思えますが、口コミベースで考えるなら、やはり新製品が出やすい春先、冬先。少し不謹慎かもしれませんが、企業の健康診断が盛んになる時期の3か月-6か月後くらいではないかと考えています。健康診断でがんが見つかって、闘病時期に入るからです。
非常に大きい社会貢献度。製品の進化は口コミから?
なぜこのような不謹慎なことを書くかというと、私自身が医療用ウィッグで非常に苦労した時期があり、ネット上のどこを探しても“医療用ウィッグのオタクコメント”に出会ったこともなければ、参考になるような利用者のコミュニティも見つけられずに過ごした時期があるからです。
「口コミを参考にする必要はない」と言われればそれまでですが、「何が良くて何を基準に製品選びをするか」がまったくわからない初心者には、ネット上の口コミだけが頼りという側面もあります。
- 医療用ウィッグの口コミ数は圧倒的に少ない。
- 同様に情報を共有できるようなコミュニティも少ない。
- 比較されたり苦情を言われたりする機会がメーカーに与えられていない。
- そうなると医療用ウィッグの開発欲は薄れる。
- 製品の進化自体が遅くなる。
(利用者からの意見や苦情、比較コメントがメーカーに届きにくいため) - 結局、医療用ウィッグの利用者は、進化した最新機能のウィッグを使えないまま。
- 新製品が出てもマイナーチェンジのレベルで画期的とは言えない。
- ウィッグ市場全体への活性化にもつながらない。
実は口コミというのは、上記に示したような流れでも、かなり有効な社会貢献を果たしているのではないかと考えています。
口コミが少なければ企業は使い手の実生活の中での使用感を知る手がかりもなく、苦情や他社メーカーとの比較で、危機感をもつという可能性も失われます。
似たようなマイナーチェンジの新製品ではなく、使い手の意見を集約した画期的なウィッグを誕生させて欲しいものです。